ロシアによる侵攻を受け、在日ウクライナ大使館が2月末にツイッターで募集した「外国人義勇兵」ですが、日本人も約70名が志願しているようですね。
しかし、「義勇兵」とはなんなのでしょうか?
似たような言葉に傭兵などもありますが、どう違うのでしょうか?
今回は、義勇兵の意味について傭兵などとの違いを交えてまとめてみました。
義勇兵とは
義勇兵とは何かを解説する前に、国家の軍隊について少し説明しますね。
国家の軍隊
国家の軍隊は、国家の安全と独立を守るため組織された武装組織で、主に陸軍・空軍・海軍で編成されています。
そして軍に所属する兵を集める方法としては、国家が法律に基づいて成年に達した国民に兵役の義務を課し、一定期間強制的に兵役につかせる徴兵制。当人の自由意志に基づいて兵役に服する志願制度とがあります。
現在の国際連合加盟国のうち徴兵制を導入している国家は、66カ国。約3割程度のようです。
志願制度をとっている主な国は、アメリカ合衆国、イギリス、カナダ、ドイツ、インドなどがあります。
義勇兵とは
義勇兵とは上記のような国家で組織された軍隊に所属せず、自発的に戦闘に参加した戦闘員です。
自発的に戦闘に参加しているため、給与などの金銭の見返りはありません。あくまでボランティアという位置付けになります。
なんの見返りも期待せず戦争に参加することは、大変な勇気と決意があってのことと思います。
傭兵というものもありますが、傭兵は金銭的な報酬により雇われ直接利害関係のない戦争に参加する兵のことを指します。
義勇兵に対する問題点
日本は憲法9条で戦争放棄、交戦権の否認が規定されていますが、日本人が義勇兵に参加することに対し問題はないのでしょうか?
これに関しては、日本の法律にある「私戦予備罪・私戦陰謀罪」にあたるのではないかという指摘があります。
これは刑法93条で「外国に対して私的に戦闘行為する目的で、その予備又は陰謀をした者」を処罰するというものです。
不起訴処分にはなりましたが、2014年に「イスラム国」に参加しようとした大学生らに適用された例があります。
この罪に問われたのは上記1例のみですが、今回日本人が義勇兵になるとこの罪に問われる可能性があると多くの専門家が指摘しています。
ウクライナの人たちのために何かしたいという気持ちはわかりますが、やはり戦闘に加わるというのは問題が多そうです。
まとめ
今回は「義勇兵」について簡単にわかりやすくまとめてみました。
戦争はあってはならないものだと思います。一刻も早くロシアとウクライナの戦争状態が終結することを願うばかりです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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